『SHIROBAKO』第21話。見どころは瀬川から平岡のクレームを受けた宮森が、制作のスケジュールのみを優先しクリエイターとコミュニケーションも取らず作品のクオリティへの意識が全くない制作進行として崖っぷちの平岡に制作デスクとして、きっちりけじめをつけるシーン。感情的で狭い視野で理屈をつける平岡をもてあましながらも、臆することなく大きな視点から論理的に説き伏せてしまいます。
さらに平岡と専門学校で同期だったA.Cツチノコ社長の磯川がクリエイターへのリスペクトから制作会社を設立した思いや姿勢に共感し、宮森自身の悩みでもある何故アニメの仕事を続けるのか?に対し一つの方向性を見出すなど、最終回に向けて大きくストーリーが動き出した感があり、大変中身の濃いストーリとなっています。
これ以外では、これまで登場が少なかったずかちゃんとりーちゃんが久々に登場するエピソードもありました。
ちなみにブログ主が第21話で注目したのは「第三飛行少女隊」第1話放送開始時に武蔵野アニメーションのスタッフが会議室に集合し放送を視聴するシーンです。
何か以前にも見たことがあるような気がする?なとデジャビュを感じたわけですが、それもそのはず。『SHIROBAKO』第1話の「えくそだすっ」第1話放送時にも全く同じシーンがありました。
敢えてキャラクターの登場順や作画のレイアウトと第1話のカットをトレースすることで、武蔵野アニメーションの動きを現在進行形で描きだす演出となっています。
今回は第1話と第21話の代表的なカットを比較し、何が同じで何が違うのかを検証してみました。
全員集合シーン
ほとんど同じレイアウトですが、新旧のキャストの入れ替わりを反映した配置になっています。またテーブルの上の料理やペットボトル等の小物も変わっています。
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第1話 |
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第21話 |
放送開始直前のカット
第1話「えくそたすっ」放送直前のカットは「とあるお寺の即身仏」、第21話「第三飛行少女隊の放送開始前のカットは「とあるお宮のパンプキン」
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第1話 |
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第21話
提供画面
「えくそだすっ」の提供はLanfisとブケロードの2社、「第三飛行少女隊」の提供はウエスタンエンターテイメント、ぶっこみゲームズ、ゴリオシミュージックの3社です。
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えくそたすっ |
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第三飛行少女隊
高梨太郎(制作進行)
ほとんど同じカットですが衣装と背景が若干異なります。第1話の座席位置は全体集合の画像と比較すると、ややズレがあるように思います。
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第1話 |
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第21話
下柳雄一郎(3D監督)
間違い探しクイズかっ!というくらい同じレイアウトですので、もしかしたら本当に同じカットを使回ししているのかもしれません。他のキャストは衣装が変化していますが、下柳はいつも同じクルーネックのシャツを着ている印象が強いです。
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第1話 |
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第21話
堂本智恵美(動画検査)
もしかしたら第1話以来の登場かもしれない?動画検査の堂本さん。放送視聴シーンでは常連さんの扱いです。
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第1話 |
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第21話
井口祐美(総作画監督捕)
レイアウトは同じですが、他のキャスト同様に第1話と第21話では衣装が異なります。また第21話時にはキャラクターデザインも担当していますね。
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第1話 |
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第21話
小笠原綸子(キャラクターデザイン 総作画監督)
ゴスロリ様こと小笠原綸子。3D監督の下柳同様にレイアウト及び衣装に変化はありません。ただし第1話では無表情で台詞がありませんでしたが、第21話では井口との会話でマイバットの購入を検討しているとの台詞が追加されており、表情も柔和になっています。
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第1話 |
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第21話
内田茜(原画)
本編でほとんど登場シーンのない内田。髪留めと衣装が異なりますが、耳の形が全然違うように思います。
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第1話 |
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第21話
佐倉良樹(撮影監督)
衣装が異なるほかはほぼ同じレイアウトですかね。
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第1話 |
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第21話
円宏則(演出)
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第1話 |
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第21話 |
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第1話 |
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第21話
新川奈緒(色指定・検査)
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第1話 |
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第21話
円 木下 山田
第21話では、手前のペットボトルが消えて、木下監督がカレーを食べています。
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第1話 |
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第21話
遠藤 亮介(原画)
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第1話 |
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第21話
瀬川 美里(原画)
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第1話 |
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第21話
渡辺 隼(ラインプロデューサー)と葛城剛太郎(メーカープロデューサー)
背景に放送中の番組が、それぞれ表示されています。
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第1話 |
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第21話 |
丸川 正人(社長)
社長が作っているのは第1話、第21話ともカレー。衣装も同じアロハシャツですね。
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第1話 |
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第21話 |
安原 絵麻(原画)
安原は第21話で久乃木愛と絡んでいるため顔の向き異なっています。
その他、第21話の新規カット
安藤 つばき(制作進行)
新人制作進行だがアニメ業界の知識は豊富な安藤。
久乃木愛(原画)
安原以外と意思疎通ができないため、もっと普通に喋って欲しい原画の久乃木
佐藤 沙羅(制作進行)
安原と同期の新人制作進行佐藤。真面目て融通が利かない性格で、太郎に鋭くツッコみます。
第1話制作進行担当の太郎。第1クールでは非難囂々でしたが、第2クールではそのコミュ力の高さと場を和ませるムードメーカーとしての本領を発揮し、評価急上昇中です。
「えくそだすっ!」第1話放送時からスタッフ大きく入れ替わっている武蔵野アニメーション。わずか一年で制作デスクになった新人宮森が、何故アニメの仕事を続けるのか悩みながらも、ひたむきに仕事に取り組みながら成長していく姿は多くの視聴者が共感するところではないでしょうか?
もちろん現実のアニメ制作の現場は、とてもハードで制作進行の離職率は非情に高いと云われていますので、『SHIROBAKO』が描く制作進行は現実的なものではないのかもしれません。それでも仕事に情熱を持ち前向きな姿勢で仕事に取り組む宮森の姿は、今後、アニメの仕事を志す人々にとって良い影響を与えるのは間違いないのではないでしょうか。
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