『SHIROBAKO』第22話 「ノアは下着です。」は、これこそ青春群像劇!と云わんばかりに多くのキャラクターが登場し、それぞれの多彩な表情を描き出しており、久々に安心してみることが出来るエピソード回でした。
これまで憎まれ役になっていた平岡が冒頭より朝礼に参加しているという驚きのシーンからスタート。平岡の制作進行としての過去が語られ、何故現在の制作に対する姿勢となってしまったのかが描き出されていますが、宮森を中心に描いてきた制作進行とは趣が異なる様相は、平岡の経験こそ一般的なアニメの制作進行の実態なのかな?と思わせる凄みがあります。
実はとっても苦労したがために歪んてしまった平岡。その平岡に素直に共感し涙すら流しながら励ます太郎の姿は必見です。
しかし武蔵野アニメーションって、社長の人柄が出ている恵まれたよい会社なんだなと思いました。
また第2クールからすっかり癒し系キャラに出世してしまい、視聴者の評価が急上昇中の太郎と平岡の絡みが、いい感じにほっこりとした感があり、共感性の高いとてもよい演出にとなっています。
太郎に慰められる平岡 |
夢に破れた平岡の過去 |
コンスタントに登場する機会のある安原は、井口の提案により作画監督補佐のオーダーが。原画マンとして心境著しい彼女ですが、自信がないため一度はオーダーを断ろうとしますが、りーちゃんの仕事に対する姿勢や杉江大先生と井口の助言もありチャレンジすることを決意。アニメーターとは異なる視点の仕事を経験することで更なる飛躍が期待されます。
それにしても杉江大先生の発言って重みがありますよね。
「僕は、才能っていうのは、何よりチャンスを掴む握力と、失敗から学べる冷静さだと思う」
安原と杉江 |
更にその姿を目にした久乃木も、これまで安原に頼り切りだった姿勢から一歩を踏み出す決意を。その姿にはとても微笑ましい演出がなされていますので是非見てください。
その他では、これまでほとんど出番のなかった新川(色指定・検査)と堂本(動画検査)の熟女コンビが屋台で一杯飲みながら制作に愚痴をこぼしまくるという誰得なおばさんトークを繰り広げます。これまであまり描かれることのなかった他のセクションと制作進行の関係を窺うことの出来るちょっとした描写もありました。
しかしリアル愚痴なので、ちょっと余計なパートのような気がしました。
しかしリアル愚痴なので、ちょっと余計なパートのような気がしました。
「第三飛行少女隊」最終話もコンテアップ済みでアフレコも終了し、最終回の大団円に向かって更なる加速を続ける『SHIROBAKO』ですが、当然、このまま順調に推移してしまってはドラマが生まれないため、まだまだ一波乱も二波乱も起こりうる要素をはらんでいます。
特に気になるのは、これまで高校のアニメ同好会出身者5人組の中で、独りだけ取り残されている感の強いずかちゃん。未だに声優として仕事らしい仕事が出来ていない彼女ですが、残りわずかな話数で大挽回は来るのでしょうか?
いや絶対に何とかして欲しいとブログ主は思います。もう平岡のエピソードは語り尽くしたことでしょうから、残りの話数は、是非ずかちゃんがチャンスを掴むシーンを描いてもらいたいものです。何とかしてください!
5人組で独りだけ報われないずかちゃん |
飲んでるビールがトップヴァリューらしきビールというのも泣けてきます |
闇落ち寸前です |
なお、ずかちゃんが観ているTV番組「新人声優グランプリ特集」に出演している声優は、第4話で同じオーディション「俺様のハーレムが少ずつ崩壊しているかもしれないけどたぶん気のせいかもしれない(仮)」を受けていた模様です・・。
第22話「新人声優グランプリ特集」 |
第4話「私ゃ失敗こいちまってさ」 |
さらに衝撃のラスト。第23話のタイトル「続・ちゃぶだいがえし」からもわかる通り、編集の茶沢がまたもやらかしてくれます。
次回予告 |
最終話はアフレコが終了するほど制作が進行している中で、まさかの全リテイクになるのでしょうか?
原作サイドからダメ出しの連絡を受ける葛城P |
第21話では茶沢がOKのメールを出していますので、一般論としてこの状況化でのちゃぶ台返しが許されるハズはありません。しかし制作側として第2期の企画も検討しているでしょうし、原作サイドとの対立は回避したいところでしょう。
度重なるちゃぶだい返しにプロデューサーがどのような判断をして対応をしていくのか?すでに声優のスケジュールを抑えることも出来ないと思われますので、どのような展開になるのか目が離せないところです。
茶沢のメール |
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