Nico's phrase that sounds like "ディビディエンドッ" is actually a shout when she performs a hold technique, and the accurate phrase is "Divide and conquer!" This phrase represents breaking the opponent's power and weakening them to seize victory. Nico has an intellectual and calm fighting style, and aims for victory by analyzing her opponent's techniques and utilizing her own skills. A hold technique is a move to intercept the opponent's attack and gain an advantage by disrupting their posture. By shout

Monday, April 19, 2021

ペイペイ銀行だと?!

 彼女が利用している銀行にジャパンネット銀行というのがある。

田中貴金属工業という会社で、彼女は金の積み立てをしているのだが、金の積立金の支払い用に作った口座だ。

しばらく前に、積立金の引き落とし先を別の銀行口座に変更したため、ほぼ利用していない口座だ。

マネーフォワードというアカウントアグリゲーションサービスがある。銀行やクレジットカード会社の口座を一元管理できる便利なアプリだ。彼女はこのサービスを使って家計簿を毎日つかているので、残金は定期的にチェック出来るようになっている。

今朝、何気なくアプリの画面を見たらなんと「ペイペイ銀行」という見たこともない銀行名が表示されている。

なんだこのふざけた銀行名は!

そう思いながら目を凝らしてよく見ると、残高がジャパンネット銀行と同じじゃないか?

さっそく、ペイペイ銀行とかいうふざけた名前をネットで検索すると、元ジャパンネット銀行であることがわかった。

改名するのは銀行の勝手だが、ペイペイなんて馬鹿げた名前は許せないなと彼女は軽く怒りを覚えた。

ほとんど休眠口座だし、この際だから解約してしまおうか、と彼女は真剣に考えている。

正社員応募の結果が出た

 彼女が最も就業をしているある正社員募集の求人がある。応募のために、約一週間をかけ念入りに念入りに履歴書と職務経歴書の精査を重ね、先週、金曜日に意を決した彼女はWebの応募ページから応募をした。


ただし大きな期待はしていなかった。何故なら募集記事に書かれている活躍している年代と彼女の年齢には大きなギャップがあるからだ。


でも、と彼女は考えた。


応募するだけただだし、もしかしたらワンちゃんあるかも・・・・。


金曜日の応募なので当然、土日に動きはない。若干の余裕は彼女にとっても大きな安心感を生むんだ。

月曜日になり、若干の緊張を覚えながらメールをチェックするが返事はない。

書類選考があるから返事には日数がかかるのかな?と彼女は思っていた。

午前中、他の仕事へ申し込みをしながら時が過ぎた。

午後2時過ぎ、何気なくメールをチェックすると、その会社から返信が来ていることに気づいた!

とはいえ、大きな期待はしていない。

彼女は比較的、リラックスした面持ちでメールを開いた。

そこにあったのは、こんな文面だった。

お送りいただきました応募情報をもとに、社内で慎重に検討いたしましたが、

誠に残念ながら今回は貴意に添いかねる結果となりました。

彼女は大きなため息をついた。高い確率で想定していた回答だが、即答レベルでお断りの内容で、どう見てもテンプレのコピペだ。

無理を承知でいえば、どうせ年齢で弾いたのだから、正直にそう書いて欲しいと彼女は思った。慎重に検討するも何もないだろう。

やはり現実は厳しい。

しかしほっとした気持ちも彼女は感じている。やはり面接のプレッシャーは大きいし、職務経歴書に大きな記載ミスをしたことも、そもそも関係がなくなったからだ。


なんだか意中の異性に告白し、速攻で断られたときの気分と似ているなと彼女はなんとなく思った。

なんとか気分を切り替えて、また別の仕事に応募しようと彼女は今日も気持ちを切り替える。

Sunday, April 18, 2021

職歴を振り返る その5

 新しい現場は、前の現場の会社の親会社だ。よく言えば栄転といえなくもない。通勤も以前の現場より近くなった。どんな現場なのかも知っていた。しかも知り合いも多い現場だった。個人的にその現場に行きたい理由もあった。彼女の好きな人がその現場にいたからだ。

ただし、いいことばかりではなかった。

その現場は派遣契約だった。派遣の仕事は請負の仕事と異なり、派遣先社員の指示で動くので、スーパーバイザーとしてパフォーマンスを発揮しづらい環境だった。

しかも社内ではスーパーバイザーの役割だが、現場ではコミュニケータだった。以前にも経験しているが役割と評価にギャップがまた出てしまったことになる。

彼女はスーパーバイザーに拘りがなかったので、黙々とコミュニケータとして働いた。ずるすると年数を重ねた。あるとき会社側から降格を命じられた。スーパーバイザーとしての業績がないのだから当然だ。彼女はこのとき決意が固まっていたので、降格を受け入れた。わざわざ他の現場にいってスーパーバイザーを務める気力がなかった。当然、待遇も悪くなったが、我慢した。一応名目上は降格してもリーダーの立場を維持した。

このままの状態がずーっと続くと彼女は思っていたが、ある日突然、それは終わりを告げた。

株主を名乗る人物の応対が問題視され、彼女の進退が問われる状況が発生したためだ。その当時(今もいるかもしれない)のセンターのクライアント責任者と彼女は過去にある対応を巡って、衝突した経緯がある。彼女は過去のことなので問題視していなかったが甘かった。クライアント責任者はよくある老害で、能力はないがプライドだけは高く、そのことをずーっと根に持っていた。株主対応は彼女を追い詰める絶好の機会を老害に与えてしまった。

会社側より進退を問われた彼女は、いい加減嫌気がさしていたので、潔く退去を受け入れた。ただ退職するのは不都合と考え、社内での異動を希望した。

これまでも異動に困ったことがなかったので、彼女は割と気軽に考えていた。

しかし事態はこれまでと異なる様相を見せていた。

スーパーバイザーとしての異動と異なり、単なるコミュニケータの異動に会社は全く異なる対応を見せたからだ。

現場を退去してから数週間余り、異動先が見つからなかった。状況を問合せをしないと担当者からはまともに連絡が来なかった。思い余った彼女は上司の頭を飛び越えて、会社の人事に苦情を申し立てた。

ようやく事態が動き出し、それなりに条件のよい業務に異動先が決まった。

彼女は新たな現場では気を引き締めて働こうと決めた。

新しい異動先は、未経験の業種で知識を身に付けることがかなり難しかった。研修期間の1か月間、彼女なりに頑張ったが、これまでとは勝手が異なり彼女も苦戦した。

どうにか辞めずに受電デビューを果たした。とは言え他の同僚も同様にデビューしているので、彼女が優秀だったわけではない。

異動先での彼女の役割はコミュニケータなので、管理者に指示される立場だった。彼女はそれを受け入れていたが、一つ問題があった。

それは管理者の一人と相性が悪かったことだ。彼女は立場をわきまえ、その管理者と良好な関係を構築するよう努力したが、苦手なものは苦手である。

接する機会が少なければ、耐えられるのだが、少人数のチームではそういうわけにもいかない。

彼女が避けようとしても、その管理者と関わらないわけにはいかなかった。

そんなある日、彼女は問題を起こしてしまった。

その現場で1年半が経過したころ、業務に慣れた彼女は対応のムラを隠すことが出来なくなり、クライアントから指摘を受けてしまった。

運が悪いことに管理者側の判断で、彼女が最も忌み嫌うその管理者が彼女のモニタリングをするはめになってしまった。組織としては妥当な判断かもしれない。

しかし彼女にとっては最悪の展開だったことは間違いない。どんなに彼女が従順に支持に従っても、その管理者との折り合いの悪さは問題を悪化させずにはいられない。

結果として彼女はその現場にいられなくなった。何故なら前回の現場でと同じ轍を繰り返さないためだ。彼女は自分から退去を申し出ることは絶対にしなかった。判断は会社側が行うよう意思表示をした。結果、会社都合で退職する顛末となった。


彼女自身に責任があるのはいうまでもない。しかしこれ以上ないくらいの逆境で、ストレスを貯めながら毎日嫌な仕事をすることほど不幸なことはないと彼女は思う。

もっと謙虚であったなら状況が変わっていたと彼女は思う。謙虚さが足りないのは彼女自身も自覚があるからだ。

だが今更どんなに悔やんでも過去を変えられる訳ではない。今出来ることは、原因を分析し、経験を将来に活かすことしかない。痛い思いをしてこそ改善できることもある。そう信じて前に進むしかないと彼女は考えている。


職歴を振り返る その4

 異動先はこれまでのカスタマーサポートとは違い、内勤の仕事だった。カスタマーサポートの要素もあるにはあったが、ほぼ内勤のデスクワーク。しかもやることがないという無残なありさまだ。なんのために、この仕事をするのか彼女は悩みに悩んだ。

1日8時間ただ、机に座っていることが多い。いわゆる窓際社員だ。アウトソーシングの社員を何もさせることがない仕事って今考えても不思議だと彼女は思う。

何度も辞めようと思ったと彼女は回想する。何もすることもなく8時間も会社にいることが、どれだけ苦痛か、経験してみないとわからないと彼女は言う。

だがいい面もあった。なんとその現場は彼女の自宅から歩いていける場所にあったのだ。この現場に在籍時、3.11が起きた。現場の事業者がこれでもかというくらい大きく揺れた。書庫のファイルがすべて床に滑り落ちた。机が大きく床からずれた。彼女は心から恐怖を感じた。

揺れがある程度おさまったころ、彼女は自宅に様子を見に帰った。歩いて通える現場だったのが幸いだった。当日、帰宅難民者が大勢出たが、彼女には無関係だった。長い人勢の中でもかなりラッキーな出来事だといってよいと今でも彼女は思っている。


だがしかし、

現場が自宅より遠く離れた場所に異動することになってしまった。当然彼女もそこに異動した。何度か短期間の業務を命じられ、別の場所に出張し業務を行ったこともあり、一日中何もすることがない状態から解放されるようにはなった。派遣社員を雇ったりもして、いろいろな仕事をこなした。

しかし終わりの日がやってきた。組織の体制変更により彼女は不要と判断されてしまった。この判断は今でも納得いかないところがあるが、彼女はその現場に愛着は感じておらず、異動先もタイミングよく紹介されたため、さっさとその現場を辞めることに同意した。

職歴を振り返る その3

カスタマーサポート時代の振り返り

入社当初はユーザーサポートではあるが、コンピュータの操作や不具合診断などテクニカルサポート色が強い業務内容に、とても満足感を感じていたことを彼女は思い出した。

多少、嫌なことはあったけれど、まだまだ若かったしいろいろな専門知識を学べることは彼女にとって大きな喜びだった。チームのリーダーにも昇格をした。時給もどんどんアップした。今からは考えられないほど充実していた時期だった。この生活がずーっと続くと思っていた。


しかし入社4年目にして、この業務が地方に移管されることになり、この仕事は突然終わりを告げた。引継ぎのために、地方に二週間滞在し引継ぎも行うほど貢献した自負がある。


この後、コンピュータとは全く関係のない製品と扱うカスタマーサポートに異動した。新規立上の仕事だったので、非常に苦労をしたことを彼女は思い出す。とはいえ学べることも多かったし、クライアント企業との関係もかなりよかったので、不満があったわけではない。

異動後まもなく、スーパーバイザーに昇格をした。これは彼女の力量というよりは、会社側の都合によるところが大きかった。望んでなったわけではなかった。大きな責任を伴う管理者という立場は彼女の負担になった。本気で辞めたくなった。当時の上司とも折り合いが悪く、一時期本当に退社する寸前までいった。


しかし、前職を通してもっとも活躍をした時期でもあった。そのくらいクライアントからの信頼が厚かった。これは彼女の資質もあるのだが、元上司が戦略によるところが大きかったと彼女は考えている。


しかし、請負契約から派遣契約に変わったことから環境が大きく変わった。現場での自身の行動と、会社の評価に大きなギャップが生まれるようになった。焦点が不明瞭になったことに彼女は大きな不満を抱えていた。

この仕事をしているさなか、彼女の父親が危篤になり、それから1年を待たずに死亡した。実家には母が独り。彼女は真剣に地元への異動を考えた。会社側に異動を希望した結果、この仕事から離れることにした。かなり本気だった。

しかし、別業務をしてほしいとの会社の要請にこたえた結果、実家には戻らず別の業務に就任することになった。役割は引き続き管理者として。

この仕事は異動当初から問題が続出し、精神的に辛い思いをすることも多くなった。

それでも持前の我慢強さと責任感から彼女はなんとか耐え抜いた。

だがある日事件が起きた。

ある日、目が覚めていつもの通り出社しようとしたら、クライアントから貸与されているセキュリティカードを紛失していることに気づいた。いくら探しても見当たらない。

会社に連絡し、その日は出社不要なので、カードを探し出せとの指示だった。

なくしたのは多分、上着を脱いだときだった。カードは上着のポケットに入れていたからだ。鉄道や警察に紛失届を出し、帰宅路を何度も何度も探したが見つからなかった。

結果、現場を退去せざるを得なくなってしまった。

このとき、別現場への異動を支持されたが、不可抗力として時給を下げられた。

このころから、徐々に徐々に会社での立場が微妙になりだしたと彼女は思っている。

職歴を振り返る その2

自己都合で退職後、即座に転職活動を彼女は始めた。当時、すでに転職をするのは普通のことととらえられていた社会背景もあり、割と気軽に無職になった。しかし今と違いインターネットがない時代のこと。無知な彼女は転職に必要な知識がないままジタバタした挙句、正社員での就職は早々に断念してしまった。

とある会社にアルバイトで入社し営業職として勤務してみたものの、苦手な営業職は長続きせずたったの半年で退社、その後はアルバイト生活にまっしぐらだ。

当時も転職エージェントは存在したので、相談はしたが紹介されたお仕事は苦手な営業職ばかり。

彼女はとりあえず生きてゆくためにアルバイト生活を始めた。まだ若かったので将来のことを真剣に考えなかった。アルバイトでも十分生活は出来るし、雇用形態も多様化していると、彼女は自身に言い訳をしていたことが大きい。

ただしマイナス面ばかりではない。

アルバイト時代の仕事には、それまでに経験したことのない大きな達成感があった。何故ならやるべきことをやったら、その日の仕事は終わりだからだ。

またアルバイト仲間との関係も良好だった。親友と呼べる友人もいた。


しかし、このような不安定な雇用を一生続けられるわけがないことも、彼女は自覚をしていた。

ある日、ふと見たTV番組で、非正規雇用の労働者を扱ったドキュメンタリー番組を見たことをきっかけに、彼女は現状から抜け出すことを志すようになった。

当時、個人的な趣味でパソコンを触っていたことをきっかけに、パソコンに関する仕事を中心に探したところ、サポートエンジニアという職業があることを知った。

とはいえ、正規社員への応募はハードルが高いと感じた彼女は、非正規雇用の求人を見つけて応募。うち一社で採用となったのが前職のカスタマーサポートのBPO会社である。


この当時を振り返ると正社員時代同様、キャリアプランが存在しないことがはっきりとした。はっきりいってその日暮らしである。

正しい知識がないと、このように落ちぶれた生活になってしまう。

さすがに年齢を重ね、多少の経験と知識が増えたので、当時より今のほうがマシと思えるのがせめてもの救いだと彼女は思った。

とはいえ本質において差がないのは間違いない。

職歴を振り返る その1

なんとなくイニシャルリストを作ってみたが、仕事で大事にしているものは何か、漠然としていおり、納得感がないなと彼女は感じている。一度、これまで過去に経験したことを思い出す必要があると彼女は意を決し、過去の自分を振り返ることに決めた。


新入社員として彼女が入社をしたのは、当時人気のあったアパレル企業だ。今の基準で考えてみるとかなりのブラック企業体質だったような気がする。残業代も固定だったし。仕事が深夜まで及び、かなり時間も不規則だった。当然、食事をする時間は帰宅をしてからとなるが自炊する気力なんてあるわけがない。コンビニに立ち寄り食材を求めるが、お弁当などは売り切れていることが多く、カップ麺などのジャンクフードで済ませることが多かっただろう。

当時はまだ20代の若さがあったとはいえ、体調を崩したこともある。


就職先にファッション業界を最大の理由は、ファッションに対する興味。苦労の多い職種であることは、承知をしたうえでの選択だった。当時は、仕事の苦労も人生に必要な経験くらいにとらえていたようだ。


彼女の担当は西日本地域の、FC店他20数店舗。販売店は個人事業主が多い。普段コミュニケーションを取るのは、販売店の店長や店員だ。数字のとれる営業職ではなかったが、彼女はオーナーや店長と個人的な関係を構築することは苦にしなかったようだ。

ただ、ファッション業界でどのようなキャリアを辿るのか、全くイメージもなく目の前の仕事をただこなすだけの毎日、彼女は不満を持ち始め、仕事を辞めたいと思うようになった

当時、会社の業績も悪化しており、社内でも倒産するのではないかとの不安も出始めていたころだ。

ある日、オーナー社長の鶴の一声で数日かけて会社内の倉庫整理に明け暮れたことがある。霊能力者から倉庫に悪霊がいるので、業績が悪化しているとお告げを受けたらしい。

なんというオカルト体質!

さらに追い打ちをかけるように返品された商品を棚卸から除外するよう命令を受けた。これは粉飾決算のためであるのは明らか。

このような会社にはいられないと彼女は真剣に考え始めたが、だからといって転職をしようとも思わず毎日、ルーティン業務をこなしがら彼女は耐え続けた。

しかしある日突然、上司面談で左遷を伝えられた。

異動先は飲食事業。

当時、ファッション業が関連する産業に進出することは珍しくなかったのだが、その会社の飲食事業は一店舗のみで、本業に比べると明らかに劣る事業であった。

彼女は、事実上の戦力外通告であることを理解し、退職を決意した。


営業職として不合格判定をされた過去は、今後も尾を引くきっかけとなり、現在に至るまで彼女が営業職を希望しない原因となっている。

もちろん彼女自身も自分が営業向きとは思っていないこともある。


この時代を振り返り得た教訓は以下の通りだ。

・今も含めてキャリアプランがないこと

・一度の失敗であきらめてしまったこと

・視野狭窄に陥り、他の選択肢を検討しなかったこと


もちろん得たこともある

・社会人としての経験

・得意先や同僚先輩との関係構築

・ファッションの知識

他人の評価

 「科学的な転職」によると、視点を変えるためには他人の評価に頼るのがよいとのこと。これは他でも同様の意見を目にすることがあるので、正しいと彼女は思った。そういえば正社員として採用された初めての会社の入社前研修で、ジョハリの窓というのを習った記憶があると彼女は思った。

人間、それなりにいい年齢になると他人から意見を言ってもらえることが少なくなる。また他人の評価を受け入れるのって、かなり心理的ハードルが高い。どちらかという回避したいくらいだ。

改まって評価をしてくれる友人がいない彼女はどうしようかと悩んだ。

実は、友人がいなくても脳内で親友を思い浮かべ、第三者としてアドバイスを行うことでバイアスを抜け出すことも可能であるそうだ。これは後程実践してみよう。

とりあえず、前職で上長から受けた評価のことを、彼女は真剣に考えてみることにした。

評価はだいたい以下の通りだった。

  • 傲慢な対応が気になる
  • 感情が出やすい

これだけでも十分、精神が病んでしまう評価だ。多分他にももっとある。ただし好意的な評価をもらったこともある

  • 良い対応のときは、とてもよい
  • 落ち着いている
  • ハキハキしている
  • 商売向き

上司以外にも、肯定的な評価をもらったことを彼女は思い出した。

  • 生産性が高い
能力とは関係ないけれど、外見を褒められることが多かったことを、ふと思い出した。

ただしいずれも自分が感じているものであり、全く気付いていない意外な面というものはないのかもしれない。そういう意味では彼女は非常にわかりやすい性格なのかもしれない。

つまるところ彼女はムラっ気が強い性格なのだ。どうすれば気持ちを安定することが出来るのか。この問題に対処することが彼女の最大の課題だ。

わかってはいるのだが、ついイライラしてしまい、それが彼女は顔や態度に現わしてしまう。ようは精神が大人になっていない甘ちゃんなのだと彼女は強く自覚をした。

これまでもアンガーマネジメントの研修を受け、改善を試みた経験もあり、彼女には自覚があったのに、現在進行形で改善が見られない。もしかすると、この先一生改善しないかもしれない。このような性質で組織で仕事をすることは難しいことを彼女は心配をしている。

なので、出来るだけ人間関係を希薄なままで済ませられるコールセンターの派遣業務のほうが気持ちが楽な理由なのだろう。

なるだけ人と関わるよりはモノと向き合う仕事のほうが彼女の性質にはあっているのかもしれない。しかしこれもバイアスの一種かもしれない。彼女に適職がが見つかるはいつになるのだろうか?彼女は今日も悩み続ける。


正社員追加応募(イリイスト)

 ◎どんなことを決めたのか?

彼女は、未経験者でも応募が可能な他の職種も視野に入れることを決めた。過去の経験だけに拘っていたら視野狭窄から抜け出せないからだ。自分の視野外の仕事の中にも転職を成功に導くための情報があるかもしれない。

どっちにしろ、選択肢が広がるのはいいことだ。もし未経験の職種を検討した結果、経験職のほうが望ましいと判断をするなら、それでよい。

◎ どのような流れで決定にいたったのか?

彼女は、「科学的な転職」を読んだ結果、とりあえず未経験者でも応募が可能な他の職種も視野に入れる必要があると思った。理由は簡単だ。スコトーマを外し視野狭窄から抜け出さないと逆境を抜け出せないからだ。これまでの自分の視野にない仕事だからといって、確認すらしないのは愚かなことだと彼女は思った。

◎ その決定をするために、どのようなエビデンスを使ったのか?

彼女は、転職サイトの検索方法を変えた。検索項目に未経験を加えるだけの簡単なことだが。検索した結果を眺めると沢山の仕事が並んでおり彼女は少し興奮した。彼女が仕事をする上で重要と感じている「自由」を思い浮かべながら、掲載されている多くの情報に淡々と目を通した。この方法は「科学的な転職」に記載のあるエクササイズに従ったものだ。

ただし、多くの情報の中に未経験ではなく、スキルはあるが業務未経験あるいはブランクが長いといったものも数多く含まれていることに彼女は気づき、少し落胆をした。事前に想像をしていたような正確な意味での未経験業種ばかりではないと彼女は思った。

◎ その決定により、どんな結果を期待しているのか?

彼女は少ない選択肢を少しでも広げ、ベストな選択が出来ることいを強く期待している。幸い、一社だけ彼女の琴線に触れる募集が目にとまった。その理由は、その募集内容が彼女がコールセンターで初めて経験した職種と同じ内容を含んでいたからだ。

そもそも前職に応募したきっかけが、その仕事に就きたかったからという重大な事実を彼女は久しぶりに思い出した。いや完全に忘れていたわけではなかったが自覚をしたこなかった。前職の中で部署異動を繰り返す中で、担当する業務内容が変化し、当初の目的からどんどんかけ離れた職務に彼女は忙殺され続けてしまい、当初の志に気づけなくなってしまっていたのだ。

エントリーをしても書類面接を通過するかどうかは別の問題だ。だがしかし、現時点で最も優良な募集内容だと彼女は感じている。もちろん採用されたとしても気になるところもあるし、気が早くもあるが採用された後の姿を、彼女はいろいろと想像してみた。

◎ 自分の決定にどのような感情を抱いたか?

とはいえ自己肯定感が低く引っ込み思案な性格の彼女は、応募をためらった。年齢の壁を乗り越えられない可能性も高い。しかし彼女はこう考えた。応募するだけただなんだし、最悪の結果受といえば、書類選考落ち、あるいは面接後に不採用という結果を手にいれるだけ。

確かに気持ちは傷つくかもしれない。しかし前に進むしかないのに、躊躇しているのは時間の無駄だと彼女は思った。それに具体的な行動をしたほうが悩むよりずっとよい。意を決した彼女は転職サイトに入力済みの業務経歴を念入りに見直した。そして募集内容にそぐわない箇所はを訂正しエントリーボタンを押した。

こうなったら、企業からの連絡を待つだけだ。

結果がどうなるかは誰にもわからない。しかし何も行動しないより、行動して得る何かがあるかもしれない。彼女は固くそう信じて、本日も転職活動を続けている。

イリイスト転職ノート

三人称で視野を広げる『イリイスト転職ノート』

「いろんな視点で物事を見てみよう」とはよく聞くアドバイスですが、そう簡単にはいかないのが人間の難しさです。やすやすと複数の視点を取り入れられるなら、適職探しも苦労しません。

 そこで、まず使えるのが、『イリイスト転職ノート』という手法です。イリイストはラテン語の「ille」(「三人称」の意味)からきた言葉で、古代ローマの政治家ユリウス・カエサルが、『ガリア戦記』のなかで自らの行動を「彼は町を攻囲したが」と解説したりなど、自分のことをあたかも他人ごとのように記した修辞法にちなんでいます。

『イリイスト転職ノート』の要点も同じで、自分の行動を「三人称」として記録するのが最大のポイント。そもそもはウォータールー大学がバイアス解除のプロトコルとして提唱したもので、実証研究では300人を対象に効果を確かめています。

 研究チームは、まず被験者に「その日に行った意思決定のなかで、もっとも悩んだものを教えてください」と伝え、それぞれに「仕事を辞めるか考えた」や「上司とケンカをした」などの日常のトラブルを思い出させました。

 続いて、その「日常の悩み」について三人称の視点を使いながら日記上で説明するように指示し、「彼は仕事を辞めるかどうかに悩み、転職サイトでよりよい条件の職場を探した」といったように、自分が行った意思決定の流れを、まるで他人ごとのように書かせたそうです。ひとつの日記にかけた時間は15分で、作業は1日1回のペースで行われました。

 4週間後、被験者に複数のテストを行ったところ、『イリイスト転職ノート』を続けた被験者に目覚ましい変化が確認されます。悩みを三人称で書き記したグループは他人の視点で物事を考えるのがうまくなり、多角的な観点からベストの対策を導き出せるようになったのです。

 論文の主筆であるイゴール・グロスマンは、「自分の意思決定を三人称で想像するだけでバイアスを簡単に消せることがわかった。この方法を使えば、私たちはより賢明に問題を対処できるだろう」と言います。適職を選ぶ際は、ぜひ自分が日常的に行った決断を三人称で記録してみてください。


適職の発見率を高める『イリイスト転職ノート』の書き方

 まとめると、『イリイスト転職ノート』の手順は次のようになります。

(1) 1日の終わりに、自分がその日に行った就職・転職に関する意思決定の内容を三人称で書き出す
(2) 日記には最低でも15分をかけ、2段落ぐらいの文章を書く

 ここで書き出す内容には、必ず以下の項目を含めるようにしてください。

◎どんなことを決めたのか?
◎ どのような流れで決定にいたったのか?
◎ その決定をするために、どのようなエビデンスを使ったのか?
◎ その決定により、どんな結果を期待しているのか?
◎ 自分の決定にどのような感情を抱いたか?

 具体的な記載例は次のようになります。

【1】「逆求人型就職サイト経由で、衣類メーカーからメッセージが来た。とりあえず“彼”がネットでその企業について調べてみたところ、自社で製造ラインの一部を作っていることがわかった。これは、“彼”が重んじる『多様』の考えにも一致することから、1Dayインターンへの参加を決めた。“彼”が期待するのは、“どこまで多様性があるかを確かめられるか?”というポイントだ。インターンへの参加を決めたことで事態が一歩進み、“彼”はいい気分になっている」

【2】「“彼女”はどうすればいいかわからず、ひとまず自己分析のため、就活団体主催のグループディスカッションに参加。“学生時代に統計を履修したことを推したほうがいい”とアドバイスを受けたので、“彼女”はそれをベースにエントリーシートのひな型を作る。とりあえず達成感は出たが、これが果たして正解なのかまったく自信を持てていないようだ……」

『イリイスト転職ノート』をつけるメリットは大きく2つで、第一に意思決定の記憶をあとから改ざんできないのが大事なポイントです

 人間には自分の記憶を都合よく書き換える性質があり、例えば、「ちょっとネットで調べただけだが、実際に面接に行ったらよさそうな企業だった」のような結果が得られた場合、私たちは後から「自分のリサーチが成果を上げた」などと、事実とは違うストーリーに変えてしまうものなのです。この状態を放っておくと、いつまでたっても職探しの精度は上がりません。

 もうひとつのメリットは、意思決定のパターンがハッキリすることです。後から日記を読み返すと、「自分はいつも少し華やかな業界に反応するところがあるようだ」「ネットの口コミを必要以上に信じがちだな」など、何らかの傾向が見えてくるはずです。その点で『イリイスト転職ノート』は、下手な自己分析ツールよりも正しく自分を見つめる機会を与えてくれます。

 転職に関する記録や就活ノートをつけている方は多いと思いますが、その記述の多くは、会社やセミナーの雰囲気、面接の質問と回答、自己分析などの記録などに費やされ、自分が日々のなかで行った意思決定の流れを書き残すケースは少ないでしょう。転職や就職に関する作業をした日は、必ず意思決定の記録をつけてください。

Saturday, April 17, 2021

大失敗

 昨日、希望条件にぴったりの正社員募集にWebから申し込みをした。


改めて職務経歴書を見直したところ、職歴の記載にミスを発見した。

なんてことだ・・・・

すでにファイルはアップロード済みのため訂正も取り戻しも出来ない。

色々悩んだが、もし面接の連絡があれば訂正を申し出ることにした。書類選考で落ちればどうでもいいからだ。

申し込みをしておきながら、おかしな話なのだが、そもそも書類選考を通る自信はない。

その理由は年齢の壁。

明確な年齢制限の記載はないのだが、それを示唆するような記載はしている。

気になってので検索し調べてみたところ、求人で年齢制限をしている場合は、その年代を育成することを目的としていると受け取れる情報があり、多分自分は及びではなさそうとの結論に達した。

つまり経歴書のミスは自身の気持ちの問題であって、企業側が年齢でフィルタリングするのであれば、採用の結果は変わらないということだ。

なので、

もしも奇跡的に面接の連絡が来たら、経歴書の差し替えを申し出るの妥当であろうとの結論に達した。

なんとも言えない虚しい結論にお腹にモヤモヤを感じている。ネガティブな感情に囚われると感じる症状だ。

気持ちのリカバリーが難しいと感じる。