今週、申し込みをした派遣のお仕事1件。採否結果は本日が期限。担当者の説明では結果によらず連絡をするとのことだった。
彼女の記憶では不採用の場合はメールでと聞いた。それはそうだろうなーと彼女は、その時に思った。わざわざ電話で不採用ですと告げるのは非生産的だ。
お仕事の内容はというと、さるお堅い企業の財団法人のお仕事。二重にお堅い印象だ。
ただし、彼女の経験なら十分こなせそうな仕事内容。しかも彼女の希望通りの時給のお仕事だ。
しかし、三年でポイ捨ての派遣はうれしくない。それに、どうせ不採用だろうと思っていた。
とはいえ、無職の彼女にとっては喉から手が出る程仕事が欲しい。
彼女は時々考える。転職っていうけど、それって有職者が職を変えるから転職なんじゃ?彼女のような無職=完全失業者は、転職じゃなくってただの求職活動だよね。
彼女は結構、理屈を捏ねるたちだ。
日がな一日、面接対策のために自己分析のワークにいそしみ、17:00になったが着信なし。
いつも通りの結果だなと、彼女は気にもせず。
それから毎日の日課である散歩に出かけた。ウォークマンで音楽を聴きながら散歩をするのは気分が良い。
本日の目的地であるブックオフに到着。転職に関する書籍の立ち読みに軽く没頭。ブックオフには悪いが書籍は場所を取る。なので、書籍はamazonのkindlで購入することにしている。JANコードを読み取るアプリで登録すれば、いつでもamazonから購入が出来て便利だ。
アプリを操作するためにスマホを取り出した。そうしたところ。
なんと着信がある。そう。本日が期限の派遣会社からのコールだ。
彼女は意外に思った。
不採用ならわざわざ電話はかけてこないはず。もしかして?
いやいや、そんなはずはない。多分不採用の連絡だろうと考え直す。
わざわざ、不採用の連絡をしてくるのってどうなの?先方にも理由はあるだろうが悪趣味に感じる。
ほとんどの業者は不採用なら連絡はしてこない。しかし連絡をする派の派遣業者もいる。彼女は先日経験済みだ。
でも、もしかして?
少し期待しながら、彼女はブックオフの店外に出て静かな場所を探す。店舗は道路に面した場所にある。行きかう自動車がの騒音が疎ましい。
静かな場所を探し、折り返しの連絡をした。
しかし、時間外のアナウンスが流れるのみ。営業時間18:00を少し超えてしまっていた。
着信があったのは17:25分ごろ。
これでは採用なのか不採用なのかわからない。彼女はとてもじれったい気持ちになった。
ひとまずブックオフに戻り、再度、立ち読みをしながらメールをチェックするが業者からのメッセージは全くなし。
結局のところ結果はどうなのだろうかと思案を重ねる。
現実的に最も可能性が高いのは不採用だ。
不採用はメールでの連絡だと確かにきいた。しかし電話の可能性は否定できない。
さらには、着信は後にも先にも17:25頃のたった一回だけ。
もし採用のための連絡であれば、何度か連絡をするはずだろう。
ポジティブに考えれば、週明けに再度オファーが来ないとも限らない。
しかしこれはかなり都合の良すぎる考えだろう。
現実的にはこうだ。
電話で不採用の連絡をしたら応答がなかった。連絡はした。なのでメールもする必要もなし。これで終了~。
たった一件の着信に、ここまで心を惑わされる。なんとも罪づくりな派遣業者だな。
なんだか非常に一方的だし、簡単な約束すら守れないって、どうなのよと彼女は思った。
とはいえ別に実害はないし、どうでもいっかと彼女は思った。
今は逆境だが、いつか彼女にも順境が訪れるはずだ。
また明日から求職活動を頑張ろうと彼女は気を取り直した。
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